アレルギーは、本来であれば身体を守るはずの免疫反応が過剰に働き、特定の物質に対して体が過敏に反応してしまう状態です。細菌やウイルスといった明確な異物ではなく、花粉・ハウスダスト・特定の食品・金属など、本来は無害なはずの物質に対しても過剰な反応を示すことが特徴です。
当クリニックのアレルギー外来では、患者様1人ひとりの症状や生活背景に応じて、どの物質(アレルゲン)が原因となっているかを特定し、症状の緩和と再発予防を目指した治療を行っています。
目・鼻・のど・皮膚に現れる不快なアレルギー症状でお悩みの方は、お早めにご相談ください。
よく見られるアレルギー疾患
- 咳喘息
- 気管支喘息
- 季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)
- 通年性アレルギー性鼻炎(ハウスダスト・ダニなど)
- 食物アレルギー
- 金属アレルギー など
よく見られる症状
- 目のかゆみ・充血・腫れ・異物感
- 鼻水・鼻づまり・くしゃみが続く
- 口の中やのどに違和感を覚える
- 「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」といった喘鳴
- 腹痛・吐き気・下痢などの消化器症状
- 湿疹やかゆみ
花粉症
花粉症は、アレルギー疾患の中でも特に一般的な疾患として知られており、日本人の約4人に1人が罹患しているとされるほど、年々患者数が増加しています。
花粉症の原因
多くの方が「花粉症は春先の病気」というイメージをお持ちですが、実際には植物の種類によって花粉の飛散時期は異なり、1年を通して症状が出る可能性があります。
例えば、スギ花粉は2月から4月にかけて多く飛散し、イネ科の植物であるカモガヤやオオアワガエリは5月から7月、キク科のブタクサやヨモギは9月から11月にピークを迎えます。そのため、花粉症の症状が出る時期は人によって様々です。
花粉症の対策としては、アレルギー反応を抑えるお薬の服用に加え、生活環境の見直しが大切です。医師による適切な診断と指導を受けることで、症状の悪化を防ぎ、快適な生活を送ることが可能です。つらい症状でお悩みの方は、ぜひ一度当クリニックにご相談ください。
花粉症の治療
花粉症の治療においては、症状が出始める前、特に花粉の飛散開始の2〜4週間前から治療を始めることで、より高い効果を得られます。例えばスギ花粉症であれば、1ヶ月前から抗ヒスタミン薬やステロイドの点鼻薬・点眼薬を使用することで、発症の予防や症状の軽減が期待できます。これらの薬剤は、アレルギー反応に関わるヒスタミンの働きを抑制し、症状の出現を防ぎます。
鼻の症状が強い方には点鼻薬を、目の症状が目立つ場合には点眼薬を併用することで、局所的に効果を発揮させることができます。また、抗ヒスタミン薬の中には眠気を引き起こすものもありますが、仕事や学業に支障をきたす場合には、眠気の少ないタイプの抗ヒスタミン薬の処方も可能です。服薬に関する不安や疑問がある場合は、お気軽にご相談ください。
気管支喘息
気管支喘息は、気道の粘膜に慢性的な炎症が起こることによって、気管支が狭くなり、空気の通り道が細くなる病気です。この状態になると、咳や息苦しさが続き、呼吸の際にヒューヒュー、ゼイゼイといった音(喘鳴)が生じるようになります。喘息は小児に多いと思われがちですが、成人してから発症するケースもあり、年齢に関係なく発症する可能性があります。
原因としてはアレルギーが大きく関与する場合が多いものの、風邪、気候の変化、ストレスなどが誘因となって症状が悪化することもあります。喘息は一度発症すると、放置すれば繰り返し発作を起こすようになり、日常生活に大きな支障をきたすため、継続的な管理と治療が重要です。当クリニックでは、患者様1人ひとりの症状やライフスタイルに応じた丁寧な指導と治療を行っています。
気管支喘息の治療
喘息治療は、大きく分けて「長期管理薬(コントローラー)」と「発作治療薬(リリーバー)」の2つに分類されます。基本となるのは長期管理薬で、吸入ステロイド薬を用いて気道の慢性的な炎症を抑えます。必要に応じて、気管支拡張薬(β2刺激薬や抗コリン薬)を用いて気道を広げ、呼吸を楽にする処方が行われます。
喘息の発作が落ち着いた後も、気道内の炎症が完全に消えるまでには時間がかかるため、治療は長期的に継続することが大切です。また、アレルギーが原因と考えられる場合には、アレルゲンを特定し、それを避ける生活環境を整えることが必要です。
治療薬の中でも特に吸入薬は、正しい方法で使用しなければ効果が十分に発揮されません。当クリニックでは、吸入薬の使い方についても丁寧に指導を行っておりますので、初めて使用される方や、うまく使えていないと感じている方も安心して治療を進めて頂けます。喘息がなかなか改善しない、お薬の効果を感じにくいといったお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。



